ゲストは説明文を読む前に、写真で決めている
予約サイトの検索結果画面を思い出してください。並んでいるのは、料金と、写真が1枚。ゲストがあなたの物件のページを開くかどうかは、ほぼこの1枚で決まります。開いたあとも、説明文を読み込む人は少数派で、多くのゲストは写真を送りながら「ここで寝られるか」「清潔か」「荷物を置けるか」を確かめていきます。
民泊の写真撮影を10年近く、大阪を拠点に続けてきました。2015年頃から飲食店や物件の撮影を重ね、宿泊予約サイト経由の撮影も多数手がけてきた中で確信していることがあります。民泊の写真の役割は「素敵に見せること」ではなく、ゲストの不安を一つずつ消すことです。ここを取り違えると、綺麗なのに予約が入らない掲載ページができあがります。
決め手は「美しさ」より「不安に答えてあるか」
ゲストが予約ボタンを押す直前に抱えている不安は、だいたい決まっています。
- 写真より狭いのではないか(広さと天井の高さが分かる引きの1枚があるか)
- 寝る場所は人数分あるか(ベッド・布団の構成が数えられるか)
- 水回りは清潔か(浴室・トイレ・洗面が明るく写っているか)
- 生活に必要なものは揃うか(キッチン、洗濯機、作業できる机)
- 周辺はどんな場所か(建物の外観、通り、駅からの雰囲気)
掲載写真は、この問いに全部「答えてある」状態が理想です。逆に、雑貨のアップやおしゃれな一角の寄りばかりが並ぶページは、雰囲気は伝わっても不安が残ったままなので、ゲストは比較中の別の物件へ流れます。私が撮影プランを組むときは、部屋の魅力カットの前に、まずこの「不安つぶしの必須カット」を網羅することから始めます。
予約サイトの要件から逆算して撮る

予約サイトの撮影を数多く受けてきて身についたのは、「掲載される場所の仕様から逆算する」撮り方です。
まず1枚目(カバー写真)。検索一覧では小さなサムネイルで表示されるので、細部が良い写真ではなく、小さくても「部屋の性格」が一目で伝わる写真を選びます。多くの場合、いちばん広い部屋を、自然光が入る時間帯に、横位置で撮った1枚です。
次に順番。ゲストは上から順に見るので、リビング・寝室・水回り・設備・外観と、内見の動線どおりに並べます。撮影の段階から「並び」を想定して撮っておくと、掲載ページがそのまま物件案内になります。
そして明るさ。室内撮影は窓の外と室内の明暗差が大きく、スマートフォンの1枚撮りでは窓が白く飛ぶか、室内が沈むかのどちらかになりがちです。私は複数露出を合成する現像を前提に撮り、窓の外の景色と室内の明るさを両立させます。広角レンズは使いますが、広く見せすぎて現地でがっかりされる歪みは避けます。写真と現地の印象差は、レビューの低評価に直結するからです。
撮影当日にやっているのは、半分「片付けの設計」です
現場でカメラを構える時間と同じくらい、写り込みの整理に時間を使います。生活感のある小物、配線、洗剤のボトル、ドアに掛かったハンガー。1枚の写真の中の情報を「ゲストに伝えたいものだけ」に絞る作業です。リピートで何年も撮り続けている物件では、オーナーさんと一緒に「撮影前チェックリスト」が自然にできあがっていて、当日の段取りがどんどん速くなります。写真の仕上がりは、実はシャッターを押す前に大半が決まっています。
料金は「撮って良かった分だけ」の1枚単価制
料金は総額固定ではなく、納品する枚数×1枚単価の明朗会計にしています。ワンルームの民泊なら必要な枚数は少なく、一棟貸しなら部屋数のぶんだけ増える。物件の規模に対して過不足のない金額になるのが、この方式の良いところです。「何枚くらい必要か」は物件の間取りと掲載先によって変わるので、見積もりの段階で目安をお伝えします。
掲載ページを見せていただくところから始めます
大笑フォトグラフィは、大阪を拠点に民泊・宿泊施設・物件の写真撮影を行っています。ご相談の際は、いまの掲載ページのURLか、間取りが分かるものをお送りください。現状のページを拝見すれば、足りていないカットと必要枚数の目安を、撮影前に具体的にお伝えできます。
大笑フォトグラフィ / Daisho Photography(個人事業・代表 松村穂高)
Email:contact@daishophotography.com
Web:osaka.daishophotography.com
